原田元気はいつも元気です。
さて、本日は久々に街に出ました。

私がのほほんとした表情をしつつ、ゴマ団子(麻球)をほおばりつつ、街を歩いてたところ、Familymartの前を通りまして、(ちなみにあの入店メロディは日本と同じ)これをネタに日記を書こうなどと思い写真を撮ろうとした時のことです。

(これがそのゴマ団子。非常に大きい。中国の店で売っているものは全体的に量も味も大きいものが多い。)
年の頃、15か16か、とにかくそれくらいの年齢と思しき女の子二人組に呼び止められたのです。
これは中国のナンパの一種なのか!?などと思っていたところ、
どうも何かお願いをされているみたいなのです。
私の中国力ではまだまだ見知らぬ人との会話は非常な困難を生じるため、
「私の中国語はうまくなくて、あなたがたの言っていることはよく分かりません。(だから他の人にお願いしてください、の意)」
と、やんわり断ろうとしたところ、粘りづよくお願いされるので、
私も粘り強く、自身の中国力のなさを必死にアピールしたわけです。
最後には、英語で、
「Hungry, We need meal, 謝謝.」
と切り出されたので、ようやくこの子たちは、なんだか事情のあって、お金はなく、腹が減って何か食べたいのだと理解しました。
異国に来てまで見知らぬ人にお願いされるというこの事実、私の顔はそんなに人のよさそうに見えるのでしょうか?(実は弱気で強く断りそうにない顔をしているだけ!?)
結果として、Familymartにてお弁当をおごらされることになったわけです。(もしかすると、女の子にご飯をご馳走したのははじめてかも!)
ご飯を食べていると、今度は、
「もう一つお願いがあるんです。」
(この時、筆談に移行。)
とのこと。
聞けば、この子たちは合肥(ハーフェイ)という街から家出して上海までやってきたのはいいものの、所持金を全て使い果たし、家に帰るすべも無く、今は後悔している、ママやパパに会いたい、とこういうわけです。
つまり、電車賃を貸してほしい、と言いたいみたいですが、彼女たちの話を聞くにこの合肥という街はそんなに近い場所ではないようです。
いろいろ悩んだ結果、このお願いは丁重にお断りしてしまったわけですが、冬空に凍える(実際、上海の冬は寒い)マッチ売りの少女のような彼女達を考え、後ろ髪を引かれる思いで帰途へとついたわけです。
私が少しばかりのお金を貸してあげさえすれば、彼女達は故郷の家族の元に帰る事ができ、この出来事は美談として彼女たちの思い出として残るだけですが、
もし、このまま明日の新聞やニュースで
「家出少女、凍死」
なんて報道がなされでもしたら、私は一生この重荷を背負って生きていかなくてはなりません。
家に帰りまして、この話をB氏にしましたところ、
「それはよくあるタイプの物乞いです。中国でも警察に行けば家に連絡ぐらいしてくれます。」
と、一蹴。
結局、彼女達が真の物乞いであるか、本当に家出小女か、というのは私には分かりませんが、警察にいけば何とかしてくれる、ということみたいなので、ちょっと気が軽くなりました。
願わくは、彼女達が無事に家に帰る事ができますように。



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