原田元気はいつも元気です。
中国で知り合った、P氏のクライアントであるところのM氏が生地を探しに行くということで、F氏が韓国に高飛びしている間に私は柯橋(クーチャオ、本当は「橋」ではないのですが、当ブログでは簡体字が書けない為、この表記にしました。あしからず。)という街に一緒についていくことになりました。
柯橋は上海から南西に行くこと約150km、浙江省の都市です。

実は私の妹が服飾系の仕事をしておりまして、(一方で兄貴の私はファッションセンスの欠片もない人間に育ってしまいましたが)「生地を探しに行く」という話に何だかピンとくるものがあったのです。
目的地までは上海南駅という高速バスターミナルから高速バスに乗って走ること3時間。当初はそこに泊まるという予定でしたが、M氏が今日中に帰る、と言い出し、おまけに終バスが午後5時ということで、実際に街に滞在する時間はおよそ2時間半。
なんという強行軍。
久々にF氏以外の日本人とたっぷり話したのでテンション若干上がり目ではありましたが、バス移動往復6時間は疲れました…。
と、そんなことはどうでもよく、目的地の柯橋。
第一印象はさすが生地の街、ということ。
わざわざ遠くから探しにくるだけの価値がある場所です。
本当に町中が生地の店で溢れていて、この街でこんなに生地を売ってよくまあ生計が成り立つよなあ、と感心することしきりです。

なんでも、全ての店をまわっていたらゆうに一週間はかかるそうな。2時間半で見て回ろうなんて、愚の骨頂といえましょう。
これだけ生地が揃っていれば、うちの妹なんかは喜びそうだ、とは思ったのですが、残念ながらこちらはほぼ工場への出荷用。
一回のお買い上げにつき、100m〜1kmの生地を買わねばならんので個人のお客様が利用するには少々無理がございます。
結局、私には目に見えた収穫はなかったわけですが、この街は本当に生地でなりたっている、というのが強く印象に残りました。
中国ではうかうか道路を渡っていると車に引かれそうになることが良くありますが、ここではうかうか街を歩いていると生地を運ぶ台車に引かれそうになります。台車を運ぶ人たちもこの人ごみの中、器用に車を操るのには下を巻きます。やはり、何でも極めるとすごいんだなあ、と思うことしきりなのでした。

…今回は時間との勝負で朝からほとんどまともな飯は食えず。P氏も連日の出張でくたくただったようで、帰りは溜息ばかりの二人なのでした。



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